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別荘建築のアドバイス 設備①

IHクッキングヒーター
執筆・編集 (有)土屋建築 土屋紀明
群馬県吾妻郡嬬恋村大前99-1
TEL   0279-96-0356
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            別荘でのIHクッキングヒーター         
2008年7月


ガスコンロの替わって普及してきた感のあるI
Hクッキングヒーター。 
もう今では名前も知らない人も少ないと思うけど、簡単に説明すると、ガスのように炎ではなく、電気(磁力)を使って
(底が平らで磁石がくっつくもの・・銅やアルミは×、でも一部対応出来る製品も・・)を直接加熱する調理器具の事です。
もし今、別荘新築で、調理器具をどちらにするか迷っているので在れば、間違いなくIHクッキングヒーターを勧めます。

IHを勧める最大の理由は、「お財布に優しい。」です。

具体例として、TOTOのスタイルF(普及品キッチン)の2008カタログ(P-96とP-99)に出ている商品で比較しましょう。 
ガスコンロ 基本仕様 黒色        3口 税込定価
 99,700円   写真下

Hクッキングヒーター 普及品グレード2.5KW 税込定価186,900円   写真下


どちらも公平に普及品グレードでの比較の結果、本体税込定価で、87,200円IHの方高くなってしまいます。
他にも、ガス配管工事と電気配線工事との比較がありますが、概ね同じ程度の金額なので省く事にしました。
(* 去年まで、基本ガスコンロは、6万円程度でしたので、価格差はもっとあったはずですが、安全性でIHに押させている事をふまえ、
全口に熱センサー取付る事で価格が上がった様です。  尚、当社では IHクッキングヒーターも普段は火力の強い3KWの品を勧めています。)


単純に、この本体差だけを考えると、毎日使う訳でもない別荘は、ガスでもいいかなと思う人もいるかも知れませんね・・・。
でも、軽井沢や北軽はプロパンガスですので、使用しない月でもガス基本料金として、
税込1980/月(北軽・嬬恋に販売しているある業者の価格です。)かかります。 
もちろんIHも同時使用時の容量に不安が残ので、一応10A引き上げの差額として基本契約変更分 税込
273円/月を考えます。 
ですから、基本料金の差し引きして、
1,707円/月・・・。1年では20,484円、ガスコンロの方が高くなる訳です
あとは、ガス使用料や電気使用料に応じて請求書が来るだけですが、使用時間が少ないのであまり差も出ません。 
だから、先程の定価差額
87,200円に、基本料金差の1,707円/月当てはめて考えるなら、
基本料金で4年少々で金額差を回収。  実際には定価の値引きもあるので、3年せずに差額回収してしまいます・・・。 
 

まあこれだけでも十分いいような気がしますが、まだあります。

金額以外で、IHクッキングヒーターの優れている点


① 安全性   
火を使わない分、ガスと比較すれば安全だと言えます。最近はガスコンロも全口にセンサーが付くようになったので、安全性
は向上していますが、着衣着火の危険性は残ります。 尚、ガスコンロの上位機種では、内炎式バーナーを使っていますので
比較的安全ですが、IHとの金額差も無くなってしまいます。
(IHは火を使わないとしても、あまり使い方が悪いと危険な部分もあるので注意して下さい。)

② 清掃性 
トップが平らなので、拭き掃除が楽です。また、「レンジ廻りもガスほど汚れない。」と引き渡しを済んだお客さんからも好評です。
揚げ物料理の時、油の飛びそうな廻りに新聞紙を敷き、後で丸めて捨てると言うガスでは出来ない裏ワザもあります。

③ 空気が汚れない
火を使わないので、燃焼時のガスや水蒸気の発生がありません。 
特に、当社のように気密性能を高めた上で、換気設計による安定した換気をしたいと考えている会社では、見過ごせない部分です。

④ 設計の選択肢が広がる。(内装制限対象外)
ガスコンロは、炎が出るので、コンロのある部屋は法規上、火気使用室になり、内装に規制がかかったり、垂れ壁を付ける必要など
の規制がかかる場合があります。(色々長くなるため詳しい事は省略するので、依頼予定の建築屋さんに質問してください。)
IHは炎が出ないと言うことで、その規制がかかりません。 (県によっては、判断が違う場合もありますので注意してください。)
例えば、垂れ壁のない完全なオープンキッチンで、板張りをしたい場合などには有効でしょう。

⑤ 電気使用料金3%割引(東京電力管内)
スマイル・クッキング割引として、電力量料金(7月~9月を除く)×3%で、1月の上限500円の割引があります (東京電力)

尚、軽井沢は中部電力に同様の電力プランがないので割引になりませんし、東電管内でも別荘では、使っていない月の電力量か
らすると、10~20円/月位(当社採用換気システム・浄化槽ポンプ等)の割引額です。


IHクッキングヒーターのネガ部分が、別荘では問題にならない点

① 鍋の問題
別荘を新たに建てられる場合、鍋も揃える場合が多いでしょうからあまり問題がないかと思いますが、使える鍋が限られます。


 鉄、ステンレス、ホーロー、鋳物など、磁石がくっつく鍋で、底が平らだと調理出来ます。 
 素材が鉄などでも、小さい物や底に3mm以上の反りなどがついているものは使えません。


尚、IHクッキングヒーターの上位機種で
は、オールメタル対応という、銅やアルミ鍋を使える製品もあります。
ただ差額で専用鍋セットは買えますし、銅やアルミが使えると言っても効率が落ちますので、あまりオススメはしません。


新しく鍋を揃える場合、このサイトを参考にして下さい    東京電力 IHで使える鍋

② 災害の停電問題
よく災害時にはガスより電気の方が復旧が早いと聞きますが、それは都市ガスとの比較ですので軽井沢には当てはまりません。
事実、2007年の台風で、軽井沢が倒木により数日電気が止まった事がありました。(懇意にしているお客様から、大変だった話を
伺いましたので。) 永住の場合、一応カセットコンロの用意はしておいた方が良いでしょう・・・。 
でも別荘で使うなら、そんな時に、わざわざ来ないですよね・・・・・?。


その他
私はIHクッキングヒーターの安全性は高いと思ってお勧めしていますが、逆にIHクッキングヒーターから発生する電磁波によって
発がん性を強く不安視する声も一部にあるようですので、資料を付けておきます。

電磁波Q&A                     わかりやすくまとめてあるオススメ解説サイトです。
わたしたちはなぜ「科学」にだまされるのか  電磁波が、なぜ発ガン性と関連する話題になったのか?、経緯のわかる本です。
308~372ページの7章と8章に電磁波の記事が載っています。 他の記事も面白いのでオススメしておきます。



尚、この記事は別荘についてのIHクッキングヒーターに焦点を当て書いたものですが、一般住宅・永住住宅にもお勧め
しており、実際、別荘・住宅も含めもう何年も、IHしか取り付けていません。




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