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軽井沢や北軽井沢・嬬恋などの別荘地で老後は生活したい。 と言う人は多いようです。
その目的で、当社が工事を携わった人も多いですし、「中古別荘を最近買いました・・・将来永住するんです。」 と言う人もよく会ったりします。
そういう人に、「冬は、かなり寒いですよ・・・。」と言うと、大抵 「えっ・・そうですか?・・・。」というような反応。
日本列島、北に行くほど寒いというのが意識にあるようで、
「軽井沢のように日本地図の中ほどで、東京から新幹線で1時間程度で着いちゃうような所が、そんなに寒いわけない。」
と思っている様です・・・。 実は、軽井沢や北軽井沢などが、他より寒いのは、標高が高いからなのですが・・・。
■ 次世代断熱基準の地区区分
先ほどのような話しをすると、このような質問になります。
では、実際、どんな気候をして、永住するには、どんな家なら快適に冬を過ごせるのか?
ここで、ちゃんと、断熱住宅関係の知識がある人が答えるなら、たぶん
「この地区は、次世代断熱基準の地区区分でU地区だから、その基準性能の住宅だと快適です。」
と言うような返事が帰ってくるはずです。
難しいので、解説すると、「次世代断熱基準」 とは、読んだ通り、「今後、日本の住宅の断熱性能をこのレベルにするべき。」
と言う目標みたいなもので、1999年に出来た基準です。
また、「地区区分」 というのは、次世代断熱基準には、寒い所は寒いなり、暑い所は暑いなりの断熱・気密性能が決まっていて、
その地区がどの位の断熱レベルが必要か判断するために、気候により地域を区分けしたものです。
詳しくは、マグ(グラスウールメーカー)のHP 次世代省エネルギー基準の地域区分 を見てください。
補足・・・ 以前(新省エネ基準1992年制定)の基準の地区区分は、区割りも、かなり大まかなものでしたが、次世代基準では、
全国を、T地区(寒い)〜Y地区(暑い)まで市町村別にまで区分けされてあります。
■ データーからの平均気温
次世代基準の地区区分からすると、北海道は(一部を除いて)T地区になり、浅間高原周辺の、軽井沢、嬬恋村、
長野原町(北軽井沢を含む町名)、草津町は、U地区になっています。
ですから、これを見る限り、北海道の札幌(T地区を代表して)の方が、長野県の軽井沢より、当然、寒いと思われるでしょう。
でも、本当は逆で、軽井沢の方が実際には、年平均気温で0.6℃も寒いのです。
当社施工周辺エリア
U地区 嬬恋村 田代 年平均気温 7.1℃ 標高 1230m 平年値アメダスデーター
U地区 草津町 年平均気温 7.4℃ 標高 1223m 平年値アメダスデーター
U地区 軽井沢 年平均気温 7.9℃ 標高 999m 平年値アメダスデーター
T地区を代表
T地区 北海道 札幌 年平均気温 8.5℃ 標高17m 平年値アメダスデーター
その他、参考に
U地区 長野県 佐久 年平均気温 10.4℃ 標高683m 平年値アメダスデーター
W地区 群馬県前橋 年平均気温 14.2℃ 標高112m 平年値アメダスデーター
W地区 東京 年平均気温 15.9℃ 標高6m 平年値アメダスデーター
(上記の観測ポイントは、札幌は北緯43度、その他は北緯36度付近です。)
尚、ポイントの気温は、気象庁ホームページ内のアメダス観測ポイントデーターです。
上記のデーターを、比較すれば、当社施工周辺エリアの気候が、ずいぶん寒い地域だということが分かります。
それと、標高と気温データとが相関関係にあることもわかるでしょう。 (一般には、標高100m上がるごとに0.6℃下がると・・。)
また、T地区の札幌より、U地区にあたる浅間山エリア周辺の方が寒いのだから、地区区分自体、あまり正確でないと
思われるかもしれないですが、これは仕方がない部分もあります。 それは、市町村別で区分しているので、
標高格差が大きい地区では、対応出来ないのです。
具体的には、 嬬恋や北軽井沢の別荘地は、標高1050〜1300m位なので、(嬬恋村 田代標高 1230m)の
データーを参考にできますが、同じ嬬恋村でも、嬬恋村役場の標高は、850m。
また長野原町(北軽井沢は長野原町の一部)役場は、616mです。
これは、 (U地区 長野県 佐久 標高 683m) に近い標高ですし、また気候的にも充分U地区が相当なのでしょう。
(このように、気候は、市町村別に調べるより、その土地の標高を目安に調べた方が、正確だと言える。)
■ 永住するには、どんな家なら・・
ながなが、書いてきましたが、「軽井沢や北軽井沢・嬬恋などの別荘地には、北海道の札幌以上に厳しい気候にある。」
ということは理解されたと思います。
森の2で書いている通り、北海道での断熱・気密工事の流れは、住宅の壁体内結露対策から始まったとも言えるので、
同じような気候をしているこの地区は、断熱材施工が悪いと、同じような問題が出てきてもおかしくないでしょう。
ですから、まずは、ちゃんとした知識と技術を持った業者に任せるのが、安全だといえます。
その上で、断熱レベルですが、まずは、次世代U地区レベルを基準に考えていけばよいのではないでしょうか。
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